2021-01-01から1年間の記事一覧

観光振興がなぜ「まちづくり」の中心になってしまうのか

下諏訪町で「まちづくり」というと、なぜ観光振興になってしまうのかずっと不思議に思っていた。近年はこれが「移住定住」に置き換わりつつあるが、基本的なことは何も変わっていない。 行政が投じた莫大な税金は、ほとんど経済効果がなかった。にもかかわら…

下諏訪みらい塾第1回 講座

住民企画による「下諏訪みらい塾」講座の第1回に出席した。 内容及び感想は下記の通り。なお、私も企画に参加している。 日時 2021年12月26日(日)15:00から 講師 小倉美恵子(「諏訪式」著者) 演題 「諏訪式。」〜来たり人の目を、心を開く…

下諏訪町の所得はこの10年でどう変化したか

平成後期、下諏訪町は大きく衰退した。 それは肌感覚でなんとなく感じている方はいると思うが、実際数字として知っている方はどのくらいいるのだろうか。 諏訪地方統計要覧などで工業出荷額などを見るとよくわかるが、今回は所得の面から見てみたいと思う。 …

箱物行政は何が問題なのか

地方自治体が不要不急の施設をつくる余裕はすでになくなっている。 しかしながら、いまだに一部の市町村はその箱物作りをやめない。この数年、景気対策や国土強靭化などの名目で多額の箱物予算がばらまかれたことも、そのことを後押しした。 箱物は何か実績…

選択的夫婦別姓賛成論

選択的夫婦別姓制度とは、希望する人に別姓のまま結婚できるようにする制度です。ご存知かどうかわかりませんが、離婚時には自由に姓が選べます。それと全く同じ趣旨の制度です。これについていまだに根強い反対意見があるようですね。 私は行政の中の人とし…

「やさしい日本語」という概念

東海大学国際教育センター教授の加藤好崇先生による外国人観光客への対応についての本。インバウンドが休止している昨今、勉強しておきたいと考えて読んでみた。 www.e-hon.ne.jp そもそも「やさしい日本語」は公的機関では常識でなければならないが、このレ…

コロナ禍の最初の1年を下諏訪町民はどう生きたのか(没原稿)

各市町村とも決算議会の時期となった。 税務部門は最も端的に住民の生活を明らかにする所得情報を持っている。今回の議会は「コロナ最初の1年(令和2年)の所得状況」を発表する最大の機会だ。 給与所得をコロナ前の1年(令和1年)と比較することで、一…

私が経済を中心に社会を見るということ

私は時々経済やお金の動きを軸に社会を見ようとしている。 人の善意や悪意を信じないわけではないが、基本的には利益をもたらす方により多くの人が動くと思うからだ。 とは言え、大学に入るまでは典型的な書生型の発想法だった。社会的に正しいとされる方向…

攻撃行動とは

怒りに任せてフェイスブックやツイッターに書き散らしてしまうことがある私だが、別に反省していないわけではない。今日はYoutubeでこんな動画を見かけた。 www.youtube.com 動画の内容を簡単にまとめるとこんな感じ。 「攻撃研究」という分野がある。 攻撃…

アメリカという国について

11の国のアメリカ史 www.e-hon.ne.jp 読書を再開する。 私は「アメリカ合衆国」という国からずっと目を背けてきた。大学受験の失敗(と言って良いと思う)でメインストリームから外れたことが直接のきっかけだったと思うが、もともと多くの人が注目しない…

旅立ちの日

「さくら」という名前は、日本人女性の代表的な名前の一つだと思う。日本人の間では女の子に花の名前をつけることは、一般的なことだった。 若い頃、知人の女性で「さくらさん」という方がいた。 どうしてそんな話になったのか忘れてしまったが、私はその方…

アルバイト時代のこと

最近取り留めもなく、バイト時代のことを思い出す。 大学を卒業し公務員試験に全て落ちたことによっていわゆる「無職」になった。 池袋のハローワークに通いながらできるバイトは、日雇いか夜のバイトだけだ。 日雇いは物流会社の新宿営業所だった。再開発に…

外国人スタッフ受入準備資料

自分の中国語と英語トレーニングを兼ねて日本語支援ボランティアをやっている。 先日、ある在住外国人の方から「勤務先で配られて資料がよく理解できないので教えて欲しい」と要請があり、表題の内容の社内資料を見せてもらって解説した。 率直に言ってなか…

未来と過去とをつなぐ、なくてはならないもの

www.iwanami.co.jp ミヒャエル・エンデの「モモ」を再読した。以前読んだのは小学校の頃だっただろうか?どんな話だったかもよく覚えていないくらい昔だ。ただ、その時はただの冒険物語の1つとしか理解できなかったと思う。 今となってみれば様々な暗喩に気…

周辺市町村との比較のおかしさ

どんな自治体でも大抵同じだと思うが、何かの基準を決める際には周辺の市町村との比較を行う。議会質問でも定番の質問である。 諏訪地方の場合は「6市町村」という言い方がある。諏訪盆地に位置していると諏訪の人々が考えている6つの市町村のことだ。 何…

神戸震災日記読了

週末は日本語ボランティアなどでバタバタしたが、仕事の繁忙期前になんとか読み終えることができた。(こんな薄い本を読み終えるのに何日もかかってしまった。学生の頃の私が知ったら信じられないだろう) www.shinchosha.co.jp 備忘録的にいくつか書き留め…

あの日から四半世紀

www.kinokuniya.co.jp 諸事情あったお借りしたこの本を読んでいる。 1995年の1月17日だから、もう25年以上が経っている。 30歳くらいまでの人は記憶もないだろう。歴史の教科書に載るようになってしまった。 奇妙な使命感に突き動かされて田中氏…

長所が短所に変わる時

組織が致命的なことになるのは、その長所が短所に変わる時なのかもしれない。 前職時代に、多くの会社の危機を見てそんなことを考えていた。 多くの会社組織では数値目標を設定し、それを実現するために必要な投資を行いアクションを起こす(そもそも数値目…

今年「語り」の場を地域で作っていこうと思っている。 この10年くらい、まちづくりの現場を遠くから眺めていた。 「個人情報に関わる部署に配属されてしまい、中に入って活動がしにくくなってしまった」と言うのが理由の一つだが、見ていてずっと思っていた…

学校をブラックから解放する

honto.jp 同書は変形労働時間制の導入前に執筆された。私が買ったのは一昨年の6月。現状を打開しようと考え、まずは状況を俯瞰しようと何冊かの本を読もうとした。その目論見はそれ以前にあっさりと押しつぶされてしまった。あれほど追い詰められている人た…