2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

老子

孔孟思想の仁義を批判し続けた老子だが、為政者があれこれするよりも民が自ら成す事を重視したとも取れる一節がある。夫れ天下に忌諱多くして、民弥々貧しく、民に利器多くして、国家滋々昏れ、民に智慧多くして、邪事滋々起こり、法令滋々彰らかにして、盗…

後期高齢者の医療が事実上無料になった件

民主党が後期高齢者医療制度の廃止を主張している。それに対抗して与党が後期高齢者医療保険料の9割軽減策を打ち出した。 「保険料が高い」という「高齢者の声」を背景に、マスコミが与党バッシングを繰り返した結果このようなことになったのだそうだ。しか…

接待タクシーにはどんな問題があるのか

個人タクシーなどを中心に、国家公務員が終電後の帰宅にタクシーを利用する際にビールやらモノをあげていたことが問題になっている。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080624-00000061-yom-soci「勝手に料金を下げてはいけない」という法律違反に問われ…

後期高齢と他の制度の不整合

実際に導入してみないとわからないことがあるのはわかるが、他の制度との不整合があまりに目に付く。例えばこんな例。 (1)自動的に無保険になっている ご主人が会社の保険に加入していた人が後期高齢に移行すると、それまで扶養だった家族は自動的に無保…

国民健康保険も年金天引きになるのだが

一定の条件を満たすと国民健康保険も年金天引きになることになっているが、いまだにマスコミでは報道が無い。きっと騒ぎになってから報道するのだろう。 社会の木鐸が聞いてあきれる。 リアルタイムで国に抗議できる手段を国民はマスコミ以外持たない。その…

秋葉原の「惨劇」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080609-00000011-maiall-soci個人的にはこの手のニュースを見ないようにしているのだが、うっかり見てしまった。 現行犯で逮捕された人の来歴を憶測や伝聞を交えわかりやすく報道していた。 テレビが映し出した彼の姿は…

あたりまえなのでは

今度は保険料を過大に徴収した自治体がある、と騒いでいる。 http://www.excite.co.jp/News/politics/20080607023000/20080607M10.161.html「誤徴収」の事実を指摘する記事だが、どのような基準で「誤り」と判定しているのかこの記事では全くわからない。保…

高齢者の怒りの本質は?

ここのところ政策立案者の立場に立って考えてきたが、今度は保険加入者の立場で考えてみたい。 そもそもマスコミの主張する「高齢者が怒っている」の中身は、一体なんなのだろう。(1)天引きについての不満 「承諾を得ないのに勝手に引かれるのは心外」と…

なぜ世界的エネルギー危機は不可避なのか?

ロシア政治経済ジャーナル No.521というメールマガジンでガソリン値上がりについての原因について言及があった。文中、アメリカ経済の減速が原油価格を引き下げるはずであるのに、高騰しているこの矛盾した状況について面白い指摘がある。原油の高騰の長期に…

日本の社会保険制度の歴史

欧米の社会保険制度は民間の労働者が自己防衛のために相互扶助共済組織を作り、次第に団結していくことで形成された。わ が国は労働者保護の観点から、国家主導で行われたのが欧米と違う点である。国民生活の保障というよりは、富国強兵政策の 一環であった…

後期高齢医療制度における低所得者優遇措置

「保険料が上がった」という批判のあるこの制度だが、実際に対象となった国民の何パーセントが上がり、どのくらいの経済 苦境を招いているのか客観的な資料は乏しい。マスコミは例によって思いつきで批判していただけのようだ。いわゆる「低所得者」(この言…

被用者保険の問題

会社の社会保険(被用者保険)の扶養に入っていた人の多くが、後期高齢者医療制度に移行したことで「新たに保険料を払わされることになった」と思い込んでいる。テレビでも苦情を言ったりする人を良く見かける。しかし、会社の社会保険で扶養になっていた人…