20260630
本日のテーマは学習者の背景を知る。
最初にグループワークで今どんな情報を持っているかをシェアした。
ビザの関係で厳しい状況になっていることが二人の受講者から聞かれた。
始めに人口動向の確認があった。
出生が2019年89万、2025年は69万(総務省統計ベース、厚労省は違う数字を持っている)概ね200万増で推移していたが、80年代に減少し始めた。
1970年 120万人
2000年 23万人
2010年 13万人
2020年 マイナス53万人
人が増えてものが増える経済成長の仕組みを手放すという考えもある。
しかし、多くの国民はその考えを支持しないだろう。
外国人労働者数
100万人から200万人になるのに15年、300万から400万には3年しかかかっていない。昨年度外国籍人口は400万人を超えた。
政府は積極的に外国人を受け入れているとは言わない。政治家の人気を失うことを恐れる感情が反映している。外国人のネガティブなところを強調して人気をとっている。
永住者
特定技能2号は永住者と変わらない。2025年で7955人。2026年は五桁か六桁になるか。
子供を呼び寄せることが当たり前の時代が来ている。
事例:新宿区 はたちのつどい 対象4286人、外国人2114人 日本語学校が多いことで特にこうした状況になっているが、全国的にも外国籍の方がいることが日常の風景になっている。
文京区にある小学校 3S1Kに中国人が殺到。東京大学に入れるというデマが流れている。文京区は外国人支援をあまりやっていないため大変なことなっているが、そのことを公に認めていない。
文京区の日本語指導が必要なこども
2022年 10人
2023年 82人
2024年 167人
日本はすでに移民社会だが、政府がそのことを公式に言わない。しかし、認識はしておりどう対応するか検討しているが、予算は微々たるもの。国としては20億しかない。ドイツは日本円で1000億円、総人口は日本の3分の2。
日本語学習者数(文科省調査)
在留外国人の6%から9%しかやっていない
機関向け調査のため独学や調査対象機関に入っていないところはカウントされていないが、それでも相当少ない。
出入国在留管理庁「在留外国人に対する基礎調査」
設問「日本語を学んだことはありますか?」
サンプリング調査で87%程度は勉強している、過去勉強していたという結果が出た。
外国籍住民は現在413万人いることからそのうち13%、55万人が勉強したことがない計算になる。住んでいるだけでは話せるようにならない。同国人コミュニティでなんとかなっているケースもある。
外国人受け入れの法改正
1988 第6次雇用対策基本計画
1989 日系人、技能実習生の受け入れ 労働者の受け入れではないという建前
日系人であることが証明できればよかった。ブラジルのインフレがひどかった時代。
2018年 新しい入管法
2019年 日本語教育の推進に関する法律
入国管理政策は作られてきたが社会統合政策は手薄だった。
2022年外国人材の受け入れ、共生に関する関係閣僚会議
様々な背景を持つ外国人との共生が重要とされた。
日本語教育の推進に関する法律
日本語教育を共生社会のために行うという目的を明確化させた。法令根拠ができたことで、自治体が日本語教育を始めた。行政の仕事は法律にあることをする。法律にないことはできない。
この法の意義は実施主体を明確化させた。国、自治体、事業者。事業者の責任をもっと重くしようとしている。しかし日本語教育をしたら共生社会になるのだろうか。自然と実現すると政府は思っている様子があるが、現実はそんな単純なものではない。
事例1 在住22年、母国に家族を置いている。インド料理店の料理人
日本語が全くできない。店の中ではヒンディー語。休みはインド系ムスリムの仲間と過ごしている
日本食を一度も食べたことがない。
事例2 公営住宅でのヒアリング
最初は町内会に入っていたが、外国人が増えたらかえって参加しなくなってしまった。
同国人コミュニティの中でなんとかなってしまうことが背景にある。こうなると本当に日本語を学ぶ必要があるだろうか。経済的にも困っていない。コミュニティの中で暮らせている。
事例4 惣菜加工の方
食品を扱う、例えばスーパーの裏方などで働く方は多い。
この方は大学院卒業、日本語はかなりできる。旅行会社に就職した。2年で辞めて惣菜加工に転職。しかし、もし日本語ができなければどうなるだろうか。外国人に慣れている上司なら、指示を伝えることができる。チームに日本語もできる人を入れて、チームの中は母語でこなせばなんとかなる仕事も多い。実際、仕事によっては一般的になっている。
(行政は困る)
アンゲラメルケル「多文化主義は完全に失敗した」
ドイツでは移民に反対する人たちが抵抗を激しくしている。
ドイツにやってきた移民はいつか帰ると想定していたが、実際は帰らなかった。企業が経験を積んだ就労者を離したくないため滞在が長期化した。帰る前提だったのでドイツ語教育を怠った。社会に溶け込めないから学校中退率がドイツ人の2倍に。失業率も高い。メルケルはこの状況を「失敗」と表現した。ドイツ社会は多文化を「尊重」した「放置」するのではなく統合のための教育が必要と考えた。
海外で暮らす際に現地語できなくてもなんとかなる部分はある。
普段の生活の中で付き合ったことがない人は4割。
日本語ができることが自信につながる。
浜松市 充実した日本語教室プログラムを持つが、受講者から「日本語を学んでも話す場がない」。そこで交流会を開催したところ外国人と接点のない方が交流会に話したところ「同じ人間だと分かった」と話した。私たちが当たり前と思っていることが当たり前ではない一般の人々。
先生じゃない人に来てもらうことが重要だった。
福岡県某町
企業と行政の協議会を開催。日本語教育コーディネーターに企業への参加の呼びかけをした。企業側の反応が薄かった。教師確保のために教師のみ遠隔で実施している。
企業の反応:職場のコミュニケーションが良くなった。
役場職員の意識が変わった。どのくらいのことを理解してもらえるかわかる。
誤解がなぜ起きるかも分かった。例えば引っ越してきた人が挨拶に来ると思っている日本人。引っ越してきた人のところに遊びに来る国の人。お互いに悪意はないのに、偏見が育ってしまう。
理解と共生の種を育てたい。
オンラインの日本語教育の問題点
オンラインでは接点ができない。日本語が上手くなっても日本人のものの考え方がわからない。周囲の日本人はあの人は日本語ができるのかわからないまま距離を置いている。
これでは共生社会にならない。