外国人スタッフ受入準備資料

自分の中国語と英語トレーニングを兼ねて日本語支援ボランティアをやっている。

先日、ある在住外国人の方から「勤務先で配られて資料がよく理解できないので教えて欲しい」と要請があり、表題の内容の社内資料を見せてもらって解説した。

 

率直に言ってなかなかよくできていた。全文引用して紹介したいくらいだが、ら多分企業の内部文書なので残念だがしないほうが良さそうだ。

ただ、日本語が堪能でないお客様への対応などにも使えそうな内容なので、私の印象に残った部分だけを紹介する。

 

1)1文章1メッセージ、出来るだけ短く

外国人接遇に慣れていない多くの日本人がやりがちなミスだ。

高齢者や子ども相手でも同じことが言えるが、彼らと違うのは成人であることだ。一旦聞き取れれば理解力は全く問題ない(時には自分よりも優れている)ので、とにかく意味が伝わりやすいように1文章に1メッセージを徹底する。

 

2)擬音語、擬態語をは使ってはいけない

先日職場で「この先をどんどん行ってください」と道案内している職員を見かけて絶句した。擬態語以前に言葉遣いとして如何なものかと思うが、簡単な言葉で話そうとして思わず友達用語が出てきてしまうのは接遇あるあるかもしれない。

 

3)外来語を使わない

無意識で使ってしまうものが厄介

 

4)二重否定はダメ

「その書類をお受けできないわけではないんですよ」と言ってはいけない。正直言って受けられるのかどうなのか、日本人でもわからない。

 

5)役人言葉はダメ

これは日本人相手でもダメ

 

以上。資料には実際の業務でのトラブル事例なども掲載されており、本当によくできていた。

実際のところ、日頃から「どんな言葉が簡単か」「どんな言葉が理解されにくいか」に注意して窓口対応をしていれば、定型の言葉+αを使うだけの接客業なら相手が外国人でも困ることはあまりない。だが、企業文化なのかそうしたことを努力しない企業は多い。

 

ちなみにあってはならないことだが市町村役場でも結構差がある。