てんかん患者の免許を取り上げるべきなのか

被害者の方の心情が理解出来ないわけではない。事件の悲惨さは悲痛を通り越し、怒りを覚える気力さえ奪われそうである。
しかし、交通事故を起こしているのは「てんかん患者」だけではない。「高齢者」「初心者」「ウイークエンドドライバー」・・・いずれも事故を起こしやすいカテゴリだ。

事故を起こし易い人々から、免許を取り上げればそれですむのだろうか。
済むのかもしれない。
しかし、解決法は他に無いのだろうか。

私はあると思う。
この事件を思い出すたびに、いつも思う事がある。何故高齢者やてんかんの様な発作を起こす患者や、運転に慣れない人たちでも事故を起こさず走れる車は無いものかと。
技術的なことは専門外だから私には解らない。解らないけれど、燃料電池車をガソリンエンジン車より安く作る事よりも難しくはない事くらいは解る。実際居眠りをしても車間を開ける車は、既に市販されているし、自動的に車庫に入れられる車も存在する。

ハイブリッドカーなんて、本当に必要なのだろうか。燃料電池にしなければいけないのだろうか。そんなに低燃費の車がみんな欲しいのだろうか?それよりも、どんな人でも自由に車を運転して、買い物や人のお迎え、通院や旅行が出来る社会の方が理想的ではないだろうか。

日本は高齢化社会だ。これからもっとすさまじくなる。その社会の中で車を売るのであれば、「若者の車離れ」などという寝言を言っている場合ではない。高齢者が目をつぶっていても事故なく目的地にたどり着ける車を作るべきだ。しかも年金で買えるレベルの車を作るべきだ。

少なくも私はそう考える。

それは、飲酒運転しても事故を起こさない車でもある。飲酒運転の犠牲を無駄にしないために、酔っぱらっていても運転出来る車を作ろうと、何故思わないのか。仕事帰りで疲れて居眠り運転をしても、センターラインを越えたりしない車を、大至急作るべきだ。

韓国、中国の自動車メーカーに対抗するためには、ハイブリッドカーが切り札になるはずが無い。高齢化する両国市場においては、高齢者でも快適に運転出来る自動車で戦うべきだ。

この分野は、日本の特に得意とするところだと思う。