特定健康診査の意義まとめ

平成20年から日本では、40歳以上65歳未満の成人を対象に行う健康診断を、これまでのものに換えて「生活習慣病」に絞って行うことになった。その意義をまとめておく。

なぜ「特定健診」受診が必要なのか
(1)高齢化社会をどう運営するか
人口の高齢化が進む。特に地方においては深刻だ。これまでの消費レベルを維持するためには、高齢になっても働ける社会を作らなければならない。それにはまず、これまで以上に健康を確保する必要がある。70代になっても20代と同じようなレベルで仕事ができる必要がある。

しかし、生活習慣病と癌が人々の健康を蝕み、老化を早めている。
この病と向き合うことが、高齢化社会を乗り切る鍵となる。いわば、長寿現役社会を私たちは作らなければいけない。
 これは「元気で生き生き」という標語のようなのんきなものではない。21世紀日本の絶対条件だということだ。

(2)生活習慣病の性質
生活習慣病の多くは、症状が発症した際には手遅れか、治療に長い時間がかかるようになっている。従って、医師には防ぎようが無い。医師は症状が出なければ診療できない。なぜなら、日本の保険制度がそうなっているから。
そこで、生活習慣病だけは先に見つけなければならない。早期発見早期治療ではなく、未然に防ぐ。これが特定健診の基本思想だ。

(3)自己管理原則
事前に発見するためには、自分で気づかなければならない。これまでは市町村や会社の基礎健診などで対応していた。しかし、健診で見つかるときには生活習慣病は手遅れであることが多い。そこで、胴回りのような多少非科学的でも、素人でもわかる指標が導入された。


以上がとりあえずここまで勉強した中で、特定健診の新しい発想3点である。