定額給付金を現実的に考えてみる

実際にどうやってお金を渡すのか、考えてみれば大変な難問である。
所得制限云々などという問題ではない。

例えば岡谷市諏訪市は5万人、下諏訪町は2万人くらいは対象者がいるだろう。数万の人数が市役所へ申請に来るのだろうか?行列を作って待つのか?現実的には口座振り込みにするしかないと考えられる。行政と提携している八十二銀行は数万の振込処理にたえられるのだろうか。応援を呼ぼうとしても、他の市町村も同じような状況である以上、どうにもならない。振込依頼をする各市町村の会計関係部署も悲鳴を上げるだろう。

徴税はルートが確立出来ているので比較的スムーズにできるが、その反対は無理なようだ。


ところで、ふと思ったのだが税金や水道料の滞納者などにも給付をするのだろうか。差し押さえは出来ないのだろうか。総務省あたりが通達を出すのだろうか。市町村が聞かないと教えてくれないのだろうか。何だかそんな気がする。
給付の主旨次第で差し押さえの可否が決まるのだろう。生活支援だと言うならば、生計に著しい障害が生じることがわかれば差し押さえは出来ない。しかし、主旨がよくわからないので、市町村の考えで勝手にやっていい事になるのではないか。政治は行政をコントロールするのが仕事のような気がするが、こんな事でいいんだろうか?

そもそも、2兆円は霞ヶ関埋蔵金から拠出されるようだが、特別会計特殊法人の積立金は、本当に動かしてしまっていいものなのだろうか。マスコミと一部政治家がそう言っているだけなのではないか。もうすでにそういう「埋蔵金」があるものとされているが、確認しなくていいのだろうか。

まあしかし、引換券方式だけは潰れたらしく、良かったと思う。現金を何万人分、オツリの無いように仕分けて窓口に積み上げ、住民一人一人に配る役人など、シュールすぎる。そもそも、そんなに大金をいっぺんに銀行から引き出せば取り付け騒ぎになってしまう。サブプライムローン真っ青の金融恐慌になるだろう。