テレ朝誤訳事件

悪質な誤訳事件があったらしい。

<本文引用>

 中国製冷凍ギョーザによる中毒事件について、テレビ朝日が1日のニュースで中国紙の見出し「日媒体炒作毒餃子事件」を「日本メディアが捏造(ねつぞう)」と訳して報道していたことが分かった。外務省は「炒作は『大げさに書きたてる』『オーバーに書く』という意味で、捏造という意味では使われない。誤訳でニュースは誤報」と話している。これに対して、テレビ朝日は「誤報ではない」と反論している。

<本文終わり>

前後の文脈がわからないと、「誤訳」とは言い切れない。しかし、記事指摘の通り「炒作」は「大袈裟に何何する」というような意味だったと思う。「捏造」の意味に取るのは、ちょっと・・というか、かなり無理があると思う。

この問題で現在わかっていることは「被害者が出ていること」「誰がやったかわからないこと」「工場の衛生管理は良かったこと」だけである。

この問題が問題になっている背景は、食品の安全の問題について日中間に意識の差があるのだが、日本のマスコミはそのことをあまり重視せず、国内企業の不祥事を暴き立てるのと似た手法で天洋食品を批判していることだ。しかも、「中国の食品なんて危ないに決まっている」という偏見すら見て取れる。

また、パニックを収拾させる手法も、日本政府と中国政府では異なっている。そのことももう少しきちんと視聴者に説明した方が良いと思う。そういう冷静な報道は両国に歓迎されるはずだ。
他局が報道したことを掘り下げてさらにほうどうするという、パニックを煽るいつものやり方は、国際的には信用を落とすだけだ。



そういえば、テレビ朝日は中国寄りの報道姿勢が基本だったはずだが、どうしたんだろう。