明日に向かって走れ ― 月夜の歌

明日に向かって走れ ― 月夜の歌

またもやエレファントカシマシ。アルバム中に収録されている「赤い薔薇」。
「君は赤い薔薇」などと言って、しらじらしくならない珍しい歌。今時そういうのあまりないのではないかと思う。音楽自体あまり聞かないのでよく知らないが。でも、わかる人にしかわからないと思うので、薦めない。


このアルバムに「今宵の月のように」が収録されている。確か、大学3年の時だったと思う。1年卒業を遅らせたため、仲間はみんな就職活動で校舎にいなかった。土曜日に学食で1人、昼飯を食っていたときに流れてきてハマった。アルバムを買ったら「赤い薔薇」の方にハマってしまった。そういう無駄遣いが出来たあの頃が懐かしい。本格的にエレカシを聞き始めたのはこの頃からだったと思う。
エレカシを聞いていると、東京の街をあてもなく歩いていた頃の事を思い出す。3月の終わりともなると、山手線巣鴨駅の線路沿いの桜が一斉に咲いた。ビルの隙間から見える空は頭の上は青いけれど、それ以外は排気ガスやら水蒸気やらで曇っていて、薄灰色の白い色。夜になって街が冷め始めた時分にふらふらと行きつけの本屋に行って、染井霊園や六義園巣鴨の住宅地を散歩するのが日課だった。


それにしてもエレカシは大ヒットが少ない。