スキー場が止まらない

痛いニュースから。
スキー人口激減” 客がまばらなゲレンデに、予約が埋まらないホテル
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1390261.html

スキー場の赤字、倒産が伝えられるようになって久しい。長野市など県内でも悲鳴を上げているホテルは多い。この状況はもう10年近く続いている。ビジネスモデルとしてすでに死んでいるので、清算すれば良いと思うのだが従業員を簡単に解雇できない日本的経営の中ではそうはいかない。ずるずると赤字を垂れ流し続け、人材と資金と資源を死蔵し続けている。

はてなのトップページに上記記事が出ていた。私が学生の頃は、まだスキー客は多かった気がする。ちょうどスノボに切り替わるところで、スキー客とスノボ客が衝突するなどの問題が出ていた。あれから10数年が経ち、スキーレジャーそのものが見向きもされなくなり、自動的に解決された物と思われる。

この10数年の間にどのようなトレンドシフトが起きたのだろう。スキー以外に廃れた物は「車」「旅行」「グルメ」があるだろう。何がどう変わったのだろうか。

私が学生の頃、バブルがはじけた。その前後の若者向けの雑誌などの記事を思い起こしてみると「蘊蓄」がこれでもかというくらい書いてある。今の人が読んだら虫酸が走るのではないか。飲み会の席でいまでも知識を開陳する人がいるが、私はまったく興味をそそられない。グルメなどは特にそうだ。身近でおいしいものがあれば、ブランドに釣られてわざわざどこそこ海岸のなんちゃら市場まで行くのは面倒なだけで少しも快楽がない。それは情報に踊らされているだけなのだ。本当においしい物は、自分の舌が感じる物だ。カップラーメンがおいしいと思う人は、それでいいではないか。

上述の記事を読んでも、スキー擁護派?の発言は「最近の若い人は寒いのが我慢できない」などと、もう話として終わっている。レジャーの話をしているのであって精神修養の話をしている訳ではない。精神修養なら、寺へ行って説法を聞いたり、座禅をしたりする方がよほど良いと思う。

本当に必要な物以外は必要とされない時代が来たのだろう。
とてもいい事なんじゃないかと思う。

スキー場はもう再興する事はないだろう。赤字が拡大している関係会社は傷口が広がる前に、清算する事だ。赤字が出ていないなら、今の設備が生きているうちは続けて、軟着陸する事を考えるべきだ。「活性化のために」わざわざ行政が金を突っ込んでPRするなんて、税金の無駄ではないか。