SAAB消滅

スウェーデンの自動車ブランドがなくなった。個人的にSAABは好きだっただけに、とても寂しい。中小型車は中国企業が買収し、他は捨てられることになるのだろうか。

ところで巷では「成長戦略」などと言うが、これも「経済成長」のひとつなのだが、多くの人は「衰退」だと捉えている。何故成長性の高い中国系が買収することを「衰退」ととらえるのだろう。

鳥の目で物が見えていないからではないからではないかと私は思う。日本人に取っての「成長戦略」とは、「自分が損をしないように、かつ金が儲かるようにすること」ということなのだろう。世界全体として成長することも、自分が損をする場合は「成長」とはとらえられないのだ。そんな馬鹿なことはあり得ないのだし、頭ではわかっている人も多いのかもしれない。

日本の企業の未来を見るようだが、自分の勤める会社の収益性の高いところだけが買収され、残りは廃棄される。SAAB社の清算を見て、そう想像できる日本人はまだ少ないだろう。



いずれにしても、歴史を振り返ってみると「気づいたときには手遅れ」となる。