1996年2月から1997年1月まで、私は大学を休学して中国の某F大学に語学留学していた。

いまでこそ、中国留学はポピュラーである。
しかし、90年代後半当時はまだ、日本の学生は今ほど多くはなかった。
「中国へ留学する」と言うと、まだ「は?なんで?」と言われるか「ぷっ」と笑われるかのいずれかだった時代である。

そんな中で、何故「中国」だったのか?

・・・・。

・・・・・・。

うーん。


うーん。・・・・・・。・・・・・・。
・・・。・・・・・(ぐー。ぐー。はっ!)←寝るなよ。


うーん・・・しらん。
人が何かするのに、いちいち理由が必要か?
古い中国のエラい哲学者「子牛孔子」も言っている。
「そこに山があるからのぼるんだ」と(言ってないです)。

えー、まじめに答えます。
「大学にアジアからの留学生が多く、たまたま私はお友達が多かったから」かもしれない。彼らは日本やアメリカへいとも簡単に行ったり来たりしていたため、私もそういう雰囲気に呑まれていたのかも知れない。当時は第一次中国ブームとも言われる時期で、中国の安い労働力を求めて製造業が次々に進出していった時期である。この時期に出て行った企業の多くは痛い失敗を食った企業が多い。まだ中国が発展途上国の最先端だった?頃である。


いずれにせよ、中国に行く人はまだ少なかった。このシリーズに書かれている中国像は、その時代の中国である。今はもう状況が異なる上に、最近の若い中国の人はこの時代を知らないかもしれない。例えて言うなら、北京の路上にまだ馬がいた頃である(←この辺りからしてもうおかしいし)。

以上、あらかじめお断りしておく。