ネズミをめぐる冒険

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

「羊」は何を象徴させているのか。
昔の村上龍式に言えば「システム」だろうか。

羊に中に入り込まれ、支配される前に命を絶った鼠。
耳の力を失って、主人公の前から姿を消したガールフレンド。
痕跡すら残さず出て行った妻。

みんなどこかどうかおかしい。
どこかどうか自分と共通するところがある。

他人事と思えずに、最後まで読んでしまう。

羊男に会ってみたい。
私をガレージに埋めてくれるだろうか。