チベットで暴動

チベットで暴動が起きているという。

 天安門の時もそうだったが、アメリカ式人権主義に偏った報道で中国の本来の姿を見つめようとしない、いやなにおいが漂っている気がする。

 「独立」がどこまでチベットで一般大衆に共有されているのだろうと思う。

 気分的に「漢族が嫌いだ」というだけなのか。
 共産党政権は許せない、というだけなのか。
 あるいは、具体的に政府案、統治案があって主張していることなのか。

 一連のニュースでは情報がゆがんで、本当のチベットの姿が見えてこない。

 そういえば、90年代にバブルが崩壊して、中国が分裂すると主張した評論家もいた。中国の現代史を勉強していないのだろう。

 中国政府は基本的に農村の支持で成立している。天安門の際に、農村がどちらを支持したのかを見ずに、「すわ革命か」と報じた日本や米国のマスコミは、すべて誤報を垂れ流す結果となった。しかし、そのことを指摘した報道は見かけない。

 近年農村の支持を失っている中国政府だが、新たなホワイトカラー層には一定の支持を受けていると見てよい。そうした流れの中で、チベットの話題はどのような位置づけにあるのだろう。