お薦めの本ではなく、お薦めしない作品を挙げて行っても良いと思う。
面白い、意義がある、内容が深いものでも、ある種の人には読まない事をすすめざるを得ない本は、本当の良書だと思う。

今回は漫画だが、本当に気持ち悪い漫画だ。
誰でも犯罪者になりうる。簡単になってしまう。ちょっと心に裂け目を作れば良いだけだ。

ホームレス中学生とかなんとかいう本が売れているらしい。ヒミズの主人公も中学生で、それに近い生活をしている。どうしようもない父親を誤って殺してしまい、自責の念から死神が常に傍らに見えるようになる。助けようと手を差し伸べる大人もいる。友人もいる。しかし、病んでいる周囲の大人達に囲まれて、主人公も精神の裂け目に足を踏み入れて行く。

効用:自分の心の中の裂け目を知る事が出来る。
読んで欲しくない人:精神的に弱っている人。例えば私のような。



Kafka on the shore読書記録
"But I have to get out of here,"I tell him."No two ways about it."