錯覚、バイアス

以下、自分への注意喚起のためメモしておく。

以前、中国人と日本人の友人達で日本の地震について話をしたことがある。中国の友人達は日本に来て初めての地震のことをよく覚えていた。

日本人の1人が「中国は地震なんてないんでしょう?」と発言し「いやいや、そんなことはないよ」と即否定されていた。四川や雲南、唐山の例を出したら、日本人達も「ああそうか」とすぐに納得でき、その時はそれまでとなった。

何故日本人達は「中国には地震がない」と思ったのだろう。直前に話した中国の友人達が「地震初めて」と言ったからかもしれない。

日本と違い、超巨大な国である中国では、西の常識が東の常識と異なることなんかザラである。四川雲南のような地震のある地域もあれば、全く地震のない地域がある。私たちの友人が「地震の経験が全くない」と言ったからといって、中国全土のことではない、ということなのだ。

そんなことはもちろん、私の友人達はわかっていた。一種の錯覚に陥ってしまったのだろう。目の前の中国人が言ったことを、全ての中国人がそうであるかのように思ってしまったのだ。

もちろん、日本でも、身近でも同じ構造の事象は起き得ることだ。物を考える時はバイアスに気をつけよう。